スギ薬局の薬剤師中途採用事情

 

『スギ薬局って、どんな会社?』
『薬剤師の年収は、どれくらい?』
『働きやすい会社なのかな?』

 

転職を考える時には、その会社のことについて、色々なことが気になってくると思いますが、このページでは、そういった方のために、スギ薬局の就労環境について、まとめています。

 

現在、スギ薬局で働いている薬剤師、もしくは、過去に働いていた経験を持つ薬剤師の生の声をもとにまとめていますので、参考にしてください。

 

また、スギ薬局の中途採用求人の動向についても、まとめていますので、こちらもあわせて参考にしてください。

 

目次

スギ薬局の会社概要

1976年に愛知県西尾市において、医薬品・健康食品・化粧品・日用品の販売および処方せん調剤を行う第一号店を開業したスギ薬局。調剤薬局を併設するドラッグストアのパイオニアとして、関東、中部、関西エリアを中心に店舗を展開しています。

 

その数は、順調に増加、2016年4月には、稼働店舗数が1000店舗を超えましたが、今も新規店舗を出店するなど、勢力を拡大しており、そのため、スギ薬局グループでは、人材採用が活発です。薬剤師に関しても、全国各地の店舗を対象に、中途採用求人が出ています。

 

このページでは、スギ薬局における薬剤師の中途採用事情、及び、薬剤師の年収・就業環境についてまとめていますので、参考にしてください。

 

※補足
スギ薬局は、薬局チェーンのなかでは、いち早く在宅医療に目を向けた会社でもあり、2002年以降、在宅医療に対応する店舗を増やしているので、こういった業務に関心がある人には、特にオススメの会社です。

 

スギ薬局の中途採用事情

冒頭でも触れたように、スギ薬局グループでは、積極的に新店舗を増やしており、常時、薬剤師を募集する求人が発生しています。中途採用の場合、正社員だけでなく、パート勤務を希望する薬剤師についても、同時に募集しているので、短時間勤務を希望する人にもチャンスがあります。

 

なお、スギ薬局では、正社員は、調剤薬剤師(土日固定休)と総合薬剤師(曜日を問わない週休2日シフト制)の2種類から構成されており、いずれかを選んで応募することになります。

 

給与は、総合薬剤師のほうが、やや高くなる傾向にあるので、収入重視の人は総合薬剤師、プライベート重視の人は調剤薬剤師のほうが、それぞれ合っていると言えます。

 

中途採用求人の詳細については、公式サイト内に解説されている採用情報ページにおいて、確認することが可能なので、興味がある人はアクセスしてみてください。(現在募集中の求人が一覧表示されており、気になる求人があれば、そのままエントリーすることも出来ます。)
https://js01.jposting.net/sugihd/u/job.phtml

 

スギ薬局における薬剤師の年収について

スギ薬局における薬剤師の給与体系ですが、基本給に諸手当(薬剤師手当、管理薬剤師手当、時間外手当等)が付加された形となります。また、該当者には、家族手当や通勤手当が、別途支給される仕組みとなっています。

 

賞与については、年2回のボーナスに加えて、期末に業績ボーナスが支給される年がありますが、このあたりは流動的です。

 

また、会社が販売を促進している商品の売上ノルマを達成すると、インセンティブが支給されるようにもなっています。

 

補足ノルマとはいっても、薬剤師の場合、達成することが要求されているわけではないので、『営業は苦手で、商品の売り込みなんてできない』という人は、無理にやらなくても構いません。

それでも、勤務評価が下がることはないので、安心してください。

 

残業代については、1分単位で支給されることになり、サービス残業は、基本的にはありません。ただし、残業時間を減らすように、本部から強く指示されているため、店長のなかには、残業時間を計上しない形で、隠れて残業をしている人も存在します。

 

スギ薬局の給与体系における特徴としては、おおむね、このようなものとなりますが、下記に、具体的な年収事例を挙げておきますので、参考にしてください。

 

  • 28歳 薬剤師 年収550万円
  • 34歳 薬剤師 年収580万円
  • 52歳 薬剤師 年収450万円
  • 32歳 管理薬剤師 年収600万円
  • 48歳 管理薬剤師 年収600万円
  • 34歳 店長 年収650万円
  • 36歳 店長 年収520万円
  • 43歳 店長 年収620万円

 


スギ薬局は地域ごとに基本給が違うので、同じ就労年数や職位でも、勤務地によって年収は変わってきます。また、繰り返しになりますが、スギ薬局では残業代が支給されるので、残業時間の多少によっても、年収が変わってきます。

 

スギ薬局の福利厚生

スギ薬局は福利厚生が充実している会社として、業界内でも有名なのですが、その象徴となっているのが、住宅手当です。

 

勤務地によって、適用要件が設定されているので、その要件をクリアすることが条件となりますが、会社側が家賃の7割を負担してくれます。

 

また、スギ薬局は、退職金制度に加えて、社員持株会を設定しており、薬剤師でも、自社株を保有することができます。

 

それ以外では、社会保険が完備されているのは、もちろんですが、それに加えて、社員割引制度、会員制のリゾート施設を格安で利用できる制度、社員同士が主催する旅行や飲み会に、会社から補助金が出る制度などがあります。

 

あとは、働き方の自由度が高い(短時間勤務も可能)、子育てサポート制度が充実しているといったことも、スギ薬局の魅力となっていますが、ここは『ワークライフバランス』、『女性の働きやすさ』の項目において、詳しく説明していますので、そちらを参照してください。

 

昇給、人事評価制度について

役職手当は、職位ではなく、社内資格により決定します。年1回の昇格試験(レポート試験)で資格を得ることが出来ますが、店長等の職位に就いていなければ、この資格に合格することはないので、まず、職位を上げることが、昇給を勝ち取るための第一歩となります。

 

ポジションが上がってから、数年後に資格を得て、収入が増えるというのが、スギ薬局における平均的な昇給パターンです。

 

補足昇格試験では、薬に関することだけでなく、経営(店舗運営)についての問題もでます。後ほどふれますが、スギ薬局では、薬局の管理・運営に関する社内研修が、薬剤師向けに用意されているので、こういった研修を受けて、経営に関する勉強をしておくことをオススメします。

 

人事評価については、年2回の上長との面談が軸となりますが、客観的な評価基準が社内で確立されていないため、どうしても上長の主観が入ってしまいます。そのため、高評価を得るには、日頃から上長との関係性を良くしておくことが、必須事項となってきます。

 

また、売上の高い店舗に勤務している人のほうが、評価は高くなる傾向にありますが、もともと売上の悪い店舗で、多少売上を伸ばしても、それほど評価されないため、どの店舗に配属されるのかというのも、重要な要素となってきます。

 

そういった意味では、自分の努力・実力以外の部分が絡んでくる評価体制と言えるので、状況によっては、不満を感じてしまうこともあると思います。

 

昇給、人事評価制度

 

スギ薬局は、自分から仕事を指定することができる

スギ薬局には、『ジョブローテーション制度』、『自己申告制度』というものがあります。どちらも、社員一人一人が、自分の将来のキャリアを自由に追求できるように、設定された制度です。

 

  • 在宅医療に関わりたいので、クリーンルームが設置されている店舗へ異動させてもらう
  • 薬剤師として働いた後、商品部に移ってバイヤーになる

 

こんなふうに、薬剤師という職種の範囲内で、担当業務に関する細かい要望を出すこともできれば、薬剤師から別の職種への配置転換を申請することもできます。

 

また、店舗での調剤業務を続けながら、重要な社内プロジェクトに参加するといったこともできるなど、スギ薬局では、本当に色々な選択肢があるので、あなたが思い描く、理想の薬剤師像を実現することができると思います。

 

薬剤師向けの社内教育制度について

スギ薬局は人材教育に力を入れている会社です。薬剤師向けにも、様々な研修プログラムが用意されており、自分が好きなものを自由に受講できますし、しかも、就業時間内に受講することが認められているので、プライベートの時間が犠牲になることはありません。

 

最近では、e-ラーニング講座も受講できるようになり、さらに勉強がしやすくなっていますし、社員有志による社内勉強会も、多数開催されており、こういった場に参加することで、ほかの薬剤師の考えを聞きながら、活きた知識・経験を学ぶことができます。

 

本部からは、新薬や新商品に関する資料が送られてきますし、学会への参加も推奨されており、学会に発表を聞きに行く時には、出勤扱いにしてもらえるので、常に、医薬品・薬学に関する最新の知識をウォッチし続けることができるのも、スギ薬局の魅力の一つです。

 

補足自らが発表する時には、交通費など、学会参加に伴う費用に関して、会社から補助を受けることができます。

 

また、スギ薬局は、会社主催で認定薬剤師申請用の研修シールがもらえるセミナーを行っているので、認定薬剤師の資格を取得するにも便利です。(参加する時には、会場までの交通費を支給してもらえます。)

 

先ほどもふれましたが、スギ薬局では、薬局の管理・運営に関する社内研修や、部下のマネジメント・教育手法について学ぶ職位別研修も開催されており、管理職へのステップアップを目指している薬剤師に対するフォロー体制も手厚いです。

 

このように、スギ薬局はスキルアップの機会が豊富なので、成長意欲が高い人には、断然オススメの職場です。

 

汎用的な営業スキルも学べるスギ薬局には、店舗のレイアウトや接客術について学ぶ『スギカレッジ』という社内大学制度があります。元々は、販売員のスキルアップを目的とした教育制度ですが、薬剤師でも受講することができます。

 

社内でも優秀な実績を持つ人間が講師として参加しており、そのなかには、管理栄養士、ビューティアドバイザーといった資格を持つスタッフもいるため、普段は接することがないような人達と情報交換をする場としても利用できます。

 

薬剤師という範囲から超えて、スキルを磨きたい人には、なかなか魅力的な制度です。

 

スギ薬局のワークライフバランスについて

どのドラッグストアにも言えることですが、薬剤師は慢性的な人材不足となっており、残業が多くなる傾向にあります。これは、スギ薬局においても、同様であり、店舗にもよりますが、スギ薬局では毎月、一定時間の残業が避けられない状況です。

 

残業代が出るため、独身でしっかりと稼ぎたい人には好都合ですが、家庭との時間を大切にしたい人にとっては、あまり満足がいく職場ではないかもしれないので、この点については、しっかりと考えておいたほうが賢明です。

 

ただし、休日出勤は無いので、週休2日の休みは確保出来る状況です。また、シフト管理者次第ともなりますが、月に3日程度は、自分が希望する日に合わせて、休みを設定することが可能です。

 

一方、有給休暇の取得率は、店舗間で、かなり異なっています。忙しい店舗では、なかなか取得することが難しく、年に数回取ることが出来れば良い状況です。

 

また、店舗ごとに営業時間が異なるため、閉店時間が遅い店舗だと、夜遅くまで働くことが余儀なくされるといったことがありますし、また、営業時間が長い店舗だと、1日当たりの勤務時間が長い代わりに、週休3日制になるといったケースもあります。

 

逆に言えば、自分が理想的と感じる働き方に合った店舗を選べる余地があるとも言えるので、自分が希望する勤務地にある店舗の状況について、確認してみてください。(なお、スギ薬局は一人薬剤師体制を避けているので、その点については安心です。)

 

ワークライフバランス

 

Check!スギ薬局には、『勤務時間選択制度』という制度があります。土日祝日を固定休日にして、かつ、出勤日の勤務時間を9時~19時の間に限定するという働き方です。

 

週末を休みにしたい、夜遅い時間に働くことは避けたいといった時には、この制度を利用することで、その希望を実現することができます。

 

ただし、この制度を利用すると、若干、給料が下がるので、その点は注意してください。

 

女性の働きやすさについて

スギ薬局の経営陣は、女性の進出を積極的に歓迎しているため、女性でも役職にどんどんつけていこうという風潮が出てきており、キャリア志向を持つ女性にとっては働きやすい環境にあると言えます。

 

また、産前産後休暇、育児休暇、復帰後の時短勤務など、出産育児に関する制度も整っており、実際に利用している女性が数多くいます。しかし、人員不足が原因で、時短勤務がうまく機能していない店舗も存在するため、注意が必要です。

 

また、上でも触れたように、店舗によっては終業時間が遅くなり、有給や連休が取りにくいことから、実際問題として、育児中の女性にとっては、正社員として働くことが厳しい面もあります。

 

スギ薬局では出産育児を理由とした退職者について、退職後10年以内であれば、正社員・パートとして再雇用される復職支援制度を採用しているため、一度退職して、落ち着いた後復帰する、また、正社員を辞めて、パートとして働くことを選択するという女性も多くなっています。

 

女性の働きやすさ

 

スギ薬局から出ている求人事例

では、ここで実際にスギ薬局からでている求人情報を見ていきます。まずは、名古屋市の店舗からでている求人です。

 

スギ薬局の中途採用口コミ情報

 

正社員だと、年収が450~600万円程度、パート・アルバイトの時給が2200~2600円となっていますが、この数字がスギ薬局の基本パターンとなっており、全国各地にある、どの店舗でも、ほぼ一緒です。

 

スギ薬局の中途採用口コミ情報

 

唯一違いがあるとすれば、パート・アルバイトの時給で、店舗によっては、このように最大3000円で募集をかけています。

 

正社員に関しては、給与は全店舗共通なので、待遇面については、どの店舗を選択したとしても、変わらないと考えてください。

 

スギ薬局に高収入で転職する秘訣は、面接時の交渉

中途採用の場合、前職の給与額や、これまでの実績などを加味して、基本給が算出されることになりますが、交渉次第で数字が変わってくるという要素もあります。

 

面接の結果が良好で、スギ薬局が採用に前向きになった場合、月収額が提示されますが、この金額に不満がある時には、納得できるまで、交渉するようにしてください。

 

中途半端に妥協してしまうと、後々まで後悔することになりかねないので、要注意です。もし、こういった条件交渉を行うのは、気が引けるということであれば、転職エージェントに交渉を代行してもらうことをオススメします。

 

彼らはプロなので、この手の交渉術に長けており、スギ薬局の事情を加味しながら、上手にあなたをPRしてくれます。

 

代行を依頼したとしても、100%希望通りになるとは限りませんが、何らかの上積みが為される可能性は十分にありますし、少なくても、交渉ベタな人が、無理に自分で進めるよりも、良い結果に落ち着くことは間違いないので、遠慮せずに、最初から任せてしまったほうが賢明です。

 

スギ薬局の転職先としての価値

スギ薬局は長らく調剤併設型ドラッグストアのリーディングカンパニーとして、地域に合った形態の店舗を出店してきています。調剤は基本的に面で受けるため、繁盛店では多種多様な処方せん調剤を経験することができます。

 

また、OTC販売を通して健康相談を受けることも多く、保険薬だけでなく様々な知識と経験を得られことになります。入社後3年間は研修があり、その後も認定薬剤師のための勉強会など、本人のやる気次第で、知識を吸収出来る環境にあります。

 

その一方で、ドラッグストア勤務は慌ただしい職場です。残業が多く、常に忙しい環境にあります。若いうちは気にならないかもしれませんが、年齢とともに体力がついていかなくなったという人も存在するのが実情です。

 

また、スギ薬局は、新規店舗が多いため、転勤の多い会社であることも、確認しておく必要があります。

 

このように、スギ薬局への転職という判断を下すうえでは、様々な要素を検討する必要がありますが、そのためには、社内事情について、少しでも多くの情報を集めることが重要です。ただし、外部の人間が企業の内部事情を正確に把握するのには、限度があります。

 

そこで、薬剤師の転職市場動向に精通している転職会社を活用することをオススメします。彼らは様々な会社の実情を把握しているので、問い合わせれば、スギ薬局の状況についても教えてくれます。

 

各店舗単位で情報を押さえているので、自分の希望勤務エリアの店舗のことについて、ピンポイントで聞くことも可能です。

 

また、同じエリアで発生している求人のなかで、スギ薬局以上に自分に合っている求人が存在しないかどうか、確認してもらうことも出来ます。転職先を探す時には、何かと頼りになる存在なので、有効活用してください。

 

スギ薬局の求人情報を扱っている転職エージェント

 

マイナビ薬剤師

マイナビ薬剤師

 

薬剤師の転職支援を専門とするエージェントのなかでも、利用者から最も高い評価を受けているエージェント。スギ薬局とのコネクションが強く、常時300件以上の求人情報を保有しており、スギ薬局のことについて確認する時には、最も頼りになる存在です。先ほど、取り上げた求人例も、マイナビ薬剤師が扱っているものです。

 

もちろん、スギ薬局以外の求人情報も豊富で、調剤薬局、ドラッグストアから病院、一般企業まで、どんな種類の求人であっても、紹介してもらえます。

 

全国各地の案件を押さえているので、自分が希望する勤務エリアにおいて、最も条件の良い求人を教えてもらうといったことも可能です。

 

マイナビ薬剤師 公式サイトを確認する

 

ファーマキャリア

ファーマキャリア

 

保有求人数では、マイナビ薬剤師に一歩劣りますが、長年に渡り、女性薬剤師の転職支援に力を入れており、成功実績も豊富なので、女性の方には、マイナビ薬剤師同様、オススメできるエージェントです。

 

土日休み、家近、有休多めなど、細かい要望にも対応してくれます。また、『半年後に結婚を予定して、そのタイミングで引っ越すので、引っ越し先で仕事を探したい』といった、長期的な視点での相談にも乗ってくれます。

 

1年ぐらいのスパンであれば、サポートしてくれるので、何かあれば相談してみてください。

 

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ファルマスタッフ

ファルマスタッフ

 

約20年にわたり、転職支援サービスを行っている老舗の転職エージェント。薬剤師を募集する全国各地の求人案件を5.5万件以上保有しており、これはマイナビ薬剤師に匹敵する数字です。

 

スギ薬局の求人に関しては、マイナビ薬剤師のほうが、保有数が上ですが、他社も視野に入れて、転職先を探すという時には、ファルマスタッフも押さえておきたいところです。

 

特に、ファルマスタッフは派遣社員の求人に力を入れ始めており、時給が4000円を超えるような高額案件も扱っているので、非正規で働くことを考えているのであれば、ファルマスタッフには一度相談しておくべきです。

 

正社員、派遣、どちらにも興味があるということであれば、マイナビ薬剤師に正社員、ファルマスタッフに派遣の求人を紹介してもらって、比較してみるといったやり方もありです。

 

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