子育てと仕事を両立するのは大変です。これはあらゆる職業に関して言えることですが、薬剤師の場合、職場環境次第で、状況が大きく変わります。
現実問題として、疲労困憊で燃え尽きてしまいやむなく退職したという人もいれば、周りの助けを得て、無理なく両立させている人もいます。それだけ違いが出てくるということです。
薬剤師の仕事と子育てを両立させたい人は、ぜひ次のことを頭に入れて就職先を探してみてください。
目次
1:薬局よりも企業内勤務のほうが自由度が高い
薬局は慢性的に人材不足で就職先に困ることはないのですが、ギリギリの人数で回しているところが多く、時間的な自由度はありません。
急に休みを取ることも代わりの人間がいないため難しいですし、そもそも思い通りにシフトや休日を設定するのも大変です。
給料は良く、やりがいのある職場ではありますが、子育てをしながら働くには適した職場ではありません。
人数が揃っている企業であれば、有給を取るのは簡単です。子育てをしながら働いている人が多いので理解も得られやすいです。
2:パートで短時間勤務を選択する
企業の求人がない場合には、薬局で働かざるを得ませんが、その時には午前中だけとか、週3日だけ働くといった時短勤務を選択したほうがいいです。
パートでもOKという求人案件は多いので、仕事がみつからないということはないでしょう。 重要なのは、最初にキチンと希望を伝えておくことです。フルタイムのスタッフとして契約してしまうと、後から短時間勤務に変えてもらうのは大変です。最初が肝心です。
3:派遣社員だと派遣元のフォローが受けられる
派遣スタッフを手厚くフォローしてくれる会社であれば、休みを取りたい時には、かわりのスタッフを臨時に派遣してくれます。
さすがに当日、いきなりというのは厳しいかもしれませんが、前もって相談すれば対応してくれるので、子育てとの両立もしやすくなります。
4:育児短時間制度を利用する
日本には子育てを支援するための育児短時間勤務制度というものがあります。これは3歳未満の子供を持つ従業員が利用出来る制度で、1日の勤務時間を5時間45分~6時間に設定することが出来ます。
ただし、法律で決まっているといっても、現場での対応については温度差があります。本来、法律では禁止されているサービス残業が一般化していたり、有給を取りたくても許してもらえるような雰囲気ではないといった状況と一緒です。
もちろん、育児支援に積極的な企業もあり、なかには法制度以上のフォローをしているところもあります。どこで働くのかというのは、とても重要なので、少しでも子育てに理解のある企業を探すことを心がけてください。
5:常に求人票が出ている職場は避ける
常に求人がかかっているような企業、薬局というのは、社員の定着率が悪い証拠です。職場の労働環境が劣悪である可能性が高いので、避けておいたほうが賢明です。
6:眼科や整形外科の門前薬局は狙い目
薬局で働く場合、眼科や整形外科の調剤をメインにしているところがオススメです。内科や耳鼻咽喉科、小児科の調剤がメインだと、インフルエンザや風邪の季節は患者が途絶えることなく、調剤室は戦場のような忙しさになります。
それでなくても、内科、耳鼻咽喉科、小児科の薬は粉(散剤)やシロップ(水剤)が多く、一包化もあるので業務としては大変です。 激務となれば、休みやシフトの自由度も低くなります。
7:家族の協力を得る
結局のところ、子育てと仕事を両立している人というのは、家族の助けを借りている人が少なくありません。何かの時には親に協力してもらっているという人も多いです。
もちろん、これは誰にでも出来ることではありませんが、最初から一人で抱え込もうとせず、相談してみてください。それだけ子育てと仕事の両立は大変です。
以上となりますが、職場環境は一社一社違うものです。幸い、薬剤師は売り手市場なので、自分の要望にあった職場をみつけるのは決して難しくありません。
恐らく転職サイトを利用することになると思いますが、担当者に遠慮なく要望を伝えてください。中途半端に妥協するのが最もダメなことなので、この点は注意してください。