倉敷中央病院における薬剤師の中途採用事情

 

岡山県倉敷市に位置する、倉敷中央病院。大原美術館なども設立した大原孫三郎によって、1923年に設立された総合病院です。

 

設立から94年経った今現在においては、大原記念倉敷中央医療機構の法人病院として、医師数477人、総職員数3071人、病床数1,166床、年間手術件数12,984件と、大学病院にも引けを取らない規模となっています。

 

岡山県西部の中核的医療機関であり、高度医療を担う急性期基幹病院でもあるため、夜間は、倉敷市から50キロも離れた北部から救急搬送される患者への対応や、市立病院的な役割も請け負うなど、かなり多岐に渡った役割を担っています。

 

そのため、仕事の内容は高度でタフですが、その一方で、倉敷中央病院は、医療スタッフが働きやすいように、就労環境の整備にも務めており、一人当たりの勤務時間や働き方、休暇体制などについて、細かく管理されているので、毎日、長時間労働を強いられるといったことはありません。

 

適度に、休みを取りながら働くことが出来るので、働く環境としては、良好と言えるので、転職先としては、オススメです。

 

また、倉敷中央病院は、日本医療薬学会の認定薬剤師制度研修施設、がん専門薬剤師研修施設に指定されていることもあり、がん・糖尿病・感染症・NSTといった分野における薬剤師の研修制度が充実しているので、スキルアップを目指す人にとっても、格好の職場です。

 

このページでは、そんな倉敷中央病院の薬剤師の中途採用求人の傾向、及び、薬剤師の年収・給与水準・就労環境についてまとめていますので、参考にしてください。

 

目次

倉敷中央病院の薬剤師募集求人の傾向

倉敷中央病院では、薬剤師に関しては、新卒採用をメインとしており、中途採用で募集をかける頻度はかなり少ないです。

 

そのため、中途で転職出来るチャンスというのは、ほとんどありませんが、可能性がゼロというわけではないので、こまめに求人情報を確認することをオススメします。

 

もしくは、薬剤師の転職支援を手掛ける転職会社に求職者登録(会員登録)をしておいて、倉敷中央病院の求人が発生した時に、連絡をもらえるようにしておくのもアリです。

 

また、これは、当たり前の話ですが、転職会社は、様々な求人案件を扱っているので、倉敷市内で、ほかに、どんな求人が出ているのか教えてもらって、倉敷中央病院以外に、魅力を感じる職場がないか、探してみるというのも、賢明なやりかたです。

 

倉敷中央病院だけにこだわっていると、なかなか仕事が見つからないので、ほかの病院、調剤薬局など、様々な薬剤師の求人をチェックして比較するのが、ベストです。こういった転職活動の進め方についても、転職会社に相談すれば、色々とアドバイスしてくれます。

 

このページの最後に、薬剤師の転職支援を手掛ける代表的な転職会社をリストアップしておきますので、ぜひ一度、話をしてみてください。

 

※補足
倉敷中央病院の系列病院である『倉敷リバーサイド病院』であれば、薬剤師を募集しているので、こちらを狙うのもアリです。
http://www.kchnet.or.jp/krh/index.aspx

 

なお、倉敷リバーサイド病院の場合、調剤経験を有することを、応募条件としているので、薬剤師としての就労経験がない人だと、厳しいです。

 

薬剤師の給与体系について

倉敷中央病院の給与体系ですが、基本給に、各種手当、年2回(基本給5ヶ月分)の賞与が支給されるといったものとなっています。

 

手当については、残業手当・住宅手当(独身者限定で、家賃の約50%、最高2.7万円まで支給)などがありますが、薬剤師手当はなく、基本給に含まれるという形になります。

 

福利厚生面では、社会保険が完備されているほか、勤続3年以上の薬剤師を対象とした、退職金制度が用意されています。また、病院ならではの福利厚生として、職員、及び、職員の家族の診療費補助制度があります。

 

それ以外では、職員専用の食堂や24時間利用出来る図書館があったり、お花見や運動会、忘年会など、様々なイベントが開催されていたりといったことはありますが、全体的に言えば、待遇面は、それほど充実したものではありません。

 

病院勤務ということでいえば、決して悪くはないのですが、薬剤師という職業で捉えると、やはり調剤薬局やドラッグストアで働いている人のほうが、好条件なので、この点は頭に入れておいたほうがいいでしょう。

 

なお、倉敷中央病院の場合、ここ最近では、中途採用の実績がないので、薬剤師の初任給に関する直近のデータが存在しないのですが、系列病院の倉敷リバーサイド病院を参考にすると、月給20.6万円からとなるようです。

 

これは、最低ラインとなるので、実質的には、就労経験がない薬剤師の給与額ということになります。経験者の場合、就労年数や、これまでの勤務実績によって、上積みされるので、具体的に、どれぐらいの金額になるのかは、直接問い合わせてみてください。

 

ちなみに、経験者の場合、給与については、自分の実績をアピールすることも含めて、交渉次第という要素が強いので、実際に転職を目指す場合には、病院側としっかり条件交渉を行うことをオススメします。

 

ここで、自分の要望を強く言わないと、給与額が低めに設定されてしまう可能性があるので、要注意です。こういった条件交渉については、転職会社に請け負ってもらうことも出来るので、交渉が苦手という人は、このあたりについても、相談してみてください。

 

薬剤師の就労環境について

薬剤師の就労環境ですが、倉敷中央病院の場合、調剤室グループ、注射薬調剤室・調剤薬品管理グループ・情報管理グループのいずれかに配属されることになります。

 

ただし、業務内容に関しては、いずれのグループにおいても、調剤、処方・調剤監査、服薬指導といった業務を担当することで共通しています。

 

倉敷中央病院では、医師、看護師など、様々な医療スタッフが、チームを組んで、医療行為を行う、『チームワーク医療』を展開しており、薬剤師は、自分が担当するチームと連携を取りながら、チーム医療に携わることになります。

 

いずれのチームにおいても、薬剤師は、薬学のプロフェッショナルとして、薬剤に関する責任者として、医療行為に従事することになるので、責任は重いです。

 

成長環境について

倉敷中央病院では、各職種別に、充実した教育プログラムが用意されており、薬剤師向けのカリキュラムも、豊富に存在します。

 

臨床研究に力を入れている病院ということもあり、薬剤師に対しても、臨床研究や論文発表など、研究活動が積極的に推奨されているので、こういった活動を通じて、知識を深める機会を得ることが出来ますし、学会発表を通じて、他参加者との情報交換や知見を広げる機会にも恵まれることになります。

 

また、病院内で行われる新薬の勉強会や、毎月第2・4水曜日に、テーマを設けて開催されている、定例勉強会を通じて、専門知識をブラッシュアップすることが出来ます。

 

さらに、倉敷中央病院では、症例報告会も毎月1回実施されており、薬剤師同士はもちろんのこと、医師、看護師など、他職種の人達とも、情報を共有することが可能なので、これも知識を深める良い機会となっているようです。

 

なお、冒頭でも触れましたが、倉敷中央病院は、日本医療薬学会の認定薬剤師制度研修施設、がん専門薬剤師研修施設に指定されていることもあり、認定薬剤師の資格取得を積極的にサポートしています。

 

専門性を高めたい薬剤師にとっては、自分の職場で研修出来るというのは、大きなメリットです。職場で行われる活動に参加することで、資格取得に必要な経験を積むことが出来ますし、仕事に取り組むこと自体が受験対策になるよう、病院側も業務内容を配慮してくれます。

 

資格取得にかかわる受験費用の一部を、病院でカバーしてくれるなど、金銭的なバックアップ体制も設けられているので、かなり恵まれた環境と言えます。

 

女性の働きやすさについて

倉敷中央病院では、24時間体制の院内保育所が設置されており、病児保育にも対応しているので、子供が急な病気になっても仕事を休まずに済みます。(プロに見てもらえるので、普通の保育所に預けるよりも、安心です。)

 

また、残業で保育園の迎えに間に合わなくても、1時間250円で、延長してもらえるので、この点も安心です。保育料については、倉敷市で決定した料金を規定通りに支払うことになりますが、保育料負担を軽減するために、月額15%の補助が、病院から受けられるようになっています。

 

もちろん、育休・産休も用意されているので、結婚・出産を予定している人にとっても、問題なしの職場です。

 

倉敷中央病院の転職としての価値

ここまで、倉敷中央病院の就労環境について、様々な角度から、お伝えしてきましたが、いかがだったでしょうか。

 

前述しましたが、倉敷中央病院では、薬剤師を中途で募集するケースが少ないので、なかなかチャンスはないのですが、福利厚生面・待遇面は、病院勤務としては、まずまずですし、何よりも、教育体制が充実しているという魅力があります。

 

薬剤師として、自分を高めていきたいという人にとっては、このうえない環境なので、文句なしにオススメの職場です。(多数の薬剤師が在籍しているので、先輩方の経験を教えてもらえますし、向上心を持って取り組めば、手厚くサポートしてもらえます。)

 

そのため、どうしても、この病院で働きたいということであれば、仮に求人がなかったとしても、自分から売り込んでみるのも、一つの手段です。

 

もしかしたら、チャンスが出てくるかもしれないので、関心がある人は、ぜひ、直接問い合わせてみてください。(前述した転職会社に相談してみて、可能性があるようであれば、転職会社からプッシュしてもらうのもアリです。)

 

また、倉敷中央病院が難しい場合には、系列の倉敷リバーサイド病院を狙うというもいいかもしれません。系列病院なので、研修などで様々な利点を受けられる可能性があります。

 

いずれにしても、倉敷中央病院だけにこだわっていると、転職のチャンスは狭まるので、繰り返しになりますが、視野を広げて転職活動を行うことをオススメします。

 

下記に、薬剤師専門の転職会社をリストアップしておきますので、転職活動の進め方について、色々と話をしてみてください。

 

<薬剤師の転職支援を専門とする転職会社>