CRC（治験コーディネーター）の年収というのは、全体的に低めであり、薬剤師の平均収入レベルよりも下です。
おおよその年収は300万円台。典型的な例をあげると、下記のような感じです。
年収が低い代わりに、未経験者でも応募可能な案件が多い傾向にあります。
では、治験コーディネーターで望める年収の上限はどれくらいなのか？
最近の求人動向を調べてみたのですが、600万円が一つの目安と考えるのが妥当です。
CRC経験者向けの求人ですが、こんなふうに経験豊富な人間を募集する案件だと、年収は高めになってきます。そのため、最初は年収の低さには目をつぶって、業務経験を積むことによって年収アップを目指すというのが、合理的な選択となります。
CRC（治験コーディネーター）で年収1000万円は可能？
CRCで高収入を目指すのは厳しいのですが、唯一の例外があるとすれば、管理職になることです。プロジェクトマネージャークラスで600〜800万円、幹部クラスになれば年収1000万円も見えてきます。
ただし、この場合、SMO業界での総合職といった感じなので、直接、治験に関わるといった仕事ではなくなってきます。一般的なCRCの業務内容に惹かれて治験コーディネーターを目指している人にとっては、ちょっと感覚が違ってきます。
CRC（治験コーディネーター）に転職するメリット
CRCへ転職して活躍している薬剤師さんに話を聞くと、収入よりも、仕事に対するやり甲斐に治験コーディネーターとして働くメリットを感じている人が多いのが実情です。
製薬会社や医師、患者さんと綿密にコミュニケーションを取りながら行う仕事ということに充実感を覚えている人が多いでという印象です。
薬剤師の調剤業務だと、コミュニケーションスキルが求められる機会がそれほどないので、多くの人と接しながら仕事をすることの新鮮さや、対人コミュニケーションのスキルが伸びることに対する嬉しさがCRCという仕事の魅力につながっているようです。
コミュニケーションスキルは全ての仕事において最も重要なことなので、スキルを磨いておくことは将来のキャリアを考えてもプラスです。
同時に新薬の研究開発に携われるということで、社会的意義を感じている人も多いです。常に最新の医療知識に接することにもなるので、この点においても、CRCとして働くことは薬剤師としての能力を高める機会となります。
CRCは薬剤師としてのキャリアアップにつながる
こんなふうに、CRC（治験コーディネーター）として働くことは、年収という観点から言えば決してそれほど実入りがあることではありませんが、自分自身の成長、やり甲斐という点では大きなメリットがある職業と言えます。
特に今後は、薬剤師には、患者さんの良き相談相手・アドバイザーとしての役割が求められてくるため、コミュニケーションスキルに優れた人に対する需要は増えていくことが予想されます。
将来のキャリアアップにつながるステップとして、CRC（治験コーディネーター）というのはやり甲斐がある仕事と言えるでしょう。
